広州南沙、グリーンファイナンスと気候変動への投融資促進のため香港との協力関係を模索【大湾区情報レター Vol.35】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

　2022年4月26日、広州南沙開発区金融局(以下「金融局」)は、香港財経事務及庫務局（Financial Services and the Treasury Bureau ，以下「FSTB」）、および広州南沙広東香港協力諮問委員会（以下「委員会」）とグリーンファイナンスと気候変動投資・融資の促進における協力強化を模索するセミナーを開催しました。

　金融局局長の廖曉生氏は、南沙の金融発展、南沙と香港の金融協力の現状、南沙の気候投資と金融に関する活動及び次の活動計画について紹介しました。

　広州南沙は、革新的なグリーン・低炭素融資メカニズムを探求し、中国初の中国建設銀行気候支店、初の興業銀行グリーン・ファイナンス・イノベーション・センター、初のグリーン・ファイナンスリース用オンライン・プラットフォームとなる「緑色銀賃通」、初の南方電網カーボンニュートラルファイナンスリース・サービス・プラットフォーム、中国初のカーボンニュートラル資産担保コマーシャルペーパー（ABCP）の公開、中国初の銀行間市場型REIT（不動産投資信託）とエネルギー産業型REIT、深圳証券取引所初のカーボンニュートラル自動車リース資産担保証券(ABS)の発行など革新的事業を展開しました。また、中国金融四十人フォーラム(FINANCE 40 FORUM、CF40)、広州グリーンファイナンス研究所、広州グリーンファイナンス協会気候投資金融資交流センター、カーボンニュートラル・デジタル技術研究所など、多くのグリーンファイナンスのシンクタンクやプラットフォームを集め、グリーンファイナンスに関する学術研究、実務革新、国際交流の促進に取り組んでいます。

　FSTBのジョセフ・チャン（陳浩濂）副局長は、香港は国際金融センターであり、世界初の大湾区をテーマとしたオフショア人民元建てグリーンボンドや中国国内の地方人民政府による初のオフショア人民元建てグリーンボンドはいずれも香港で発行され、香港のグリーンボンド市場は急速に発展し、2021年には香港で手配・発行したグリーンボンドは総額313億米ドルとなり、今後グリーンファイナンスと気候変動への投資と融資のプロジェクトプールには多くの協力の余地があり、我々は協力して気候変動に対処する国家プロジェクトと企業の発展を促進し、そのためグリーンキャピタルを導入し、香港のグリーンファイナンスの幅と深さ、および商品の豊かさを高めることが可能である、と述べました。

　2021年4月14日、広州南沙開発区管理委員会は、金融協力タスクフォースを含む9つの特別作業部会から構成される広州南沙広東香港協力諮問委員会を設立し、金融協力タスクフォースの事務局が金融局に設置されました。今回の会議では、委員会の絶対的な窓口としての役割が十分に発揮されました。 広州南沙は、委員会をさらに活用し、広東省－香港間の金融協力を深め、大湾区における香港とのグリーン金融ハブの構築に向け、新たな進展を促進していきます。

　次のステップとして、金融局は、FSTBと協力し、様々な気候投資・融資の取り組みを加速し、交流・協力を強化し、イベントを開催し、プロジェクトライブラリーを構築し、複製可能で再現性のある気候投資・融資経験を積み重ね、大湾区のグリーン、低炭素、高品質の発展にさらに役立ち、大湾区のグリーン金融ハブの建設をサポートしていく予定です。

【参考資料】

・広州南沙、グリーンファイナンスと気候変動への投融資促進のため香港との協力関係を模索

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

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本記事の目的：

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

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