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外資系企業参入のための特別行政措置 (ネガティブリスト)(2021年版)【ニューズレター Vol.89】

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として、青葉グループの広東省広州市天河区に拠点を構える弁護士事務所より作成しております。

 

 

【背景】

2021年12月27日国家発展改革委員会、商務部は政令第47号『外資系企業参入のための特別行政措置(ネガティブリスト)(2021年版)』(以下「ネガティブリスト」と略称)を公布した。本政令は2022年1月1日より施行される。

 

 

【影響】

2021年版のネガティブリストは2020年版の33条から31条に削減され、高水準の開放性を促進し、外商投資の参入前国民待遇にネガティブリストの管理制度を加え健全化し、投資の自由化・円滑化を促進する。改訂版ネガティブリストの導入は、さらなるアクセス緩和を促し、アクセスの平等性を実現し、効果的な市場と政府にとってのより良いコンビネーションを促進する。市場面では、高効果の規範、公正で競争力のある国内統一市場の形成を加速させ、企業の変革と発展を加速させることができる。

 

 

【主要内容】


1つ目に、製造業の開放性の促進がある。自動車製造分野で、乗用車製造における外資比率の制限と、同一の外商が中国に2社までしか合弁会社を設立して類似の自動車製品を生産することができないという制限が撤廃された。また、放送テレビ設備製造分野では、衛星テレビ放送の地上波受信設備と主要部品の生産に対する外資規制を解除し、国内投資と外資の整合性の原則に則って管理する。

 

2つ目にネガティブリストの精度向上がある。ネガティブリストの説明部分に、「外資参入のネガティブリストで禁止されている分野の事業を行う国内企業が海外で株式を発行し、売買のために上場する場合、関連国家当局の認可を受けるべきである。外国人投資家は企業の経営に参加してはならず、出資比率は、外国人投資家の国内証券投資に関する関連法規を参考に実施する」 を追加、証監会と関連主管庁はネガティブリストで禁止されている地域の事業を営む国内企業の海外上場・融資を、必要に応じて的確に管理することになる。 

 

なお、「関連国家当局の認可を受けるべきである」という内容は、国内企業の海外上場におけるネガティブリスト禁止の非適用に関する審査・承認についてを指しており、国内企業の海外上場を審査する活動そのものではない。

3つ目にネガティブリストの最適化がある。『外資系企業投資法実施条例』によると、ネガティブリストの説明部分に「外資系企業が中国国内で投資をする場合、外資系企業参入のネガティブリストに関する規定に合致しなければならない」と追加した。外資系企業参入ネガティブリストと市場参入ネガティブリストをつなぐためネガティブリストの説明部分に、「国内外の投資者は『市場参入ネガティブリスト』の関連規定を一律に適用する」と追加した。ネガティブリスト以外の領域に対しては、内外一致の原則に従って管理し、外資系企業に国民待遇を与えるとしている。

 

 

 

【法規リンク】

『外資系企業参入のための特別行政措置(ネガティブリスト)(2021年版)』国家発展改革委、商務部第47号令

 

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