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国務院へ一部地域での不動産税改革試行の実施権限を付与することに関する決定【ニューズレター Vol.88】

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として、青葉グループの広東省広州市天河区に拠点を構える弁護士事務所より作成しております。

 

 

【背景】

不動産税の立法と改革を積極的、且つ妥当的に推進し、住宅消費の合理化と土地資源の節約・集約利用を誘導し、不動産市場の安定的、且つ健全な発展を促進するため、第13期全国人民代表大会常務委員会第31回会議では国務院へ一部地域で不動産税改革の試行を実施することへの権限を付与することが決定された。

 

 

【影響】

今回の認可が決定後、国務院は今回の不動産税改革の試行政策を制定することとなる。不動産税改革の試行作業の実施により短期的に不動産市場の需要が抑制され、不動産会社の営業圧力を増大させる可能性があるが、不動産税改革の試行が着実に推進されれば、合理的な住宅消費を導き、「地価の安定、住宅価格の安定、予期の安定」という調節目標の達成にプラスになる。。

 

 

【主要内容】

  • 試行地域の不動産税の課税対象は居住用と非居住用などの各種不動産とするが、法に基づいて所有する農村宅地とそこで建てられた住宅は対象外とする。土地使用権の所有者及び住宅の所有者は不動産税の納税対象者となる。

 

  • 不動産税の試行に関する具体的な措置は、国務院が策定するものとし、試行地域の人民政府より実施細則が制定される。

 

  • 国務院は積極的、且つ妥当な原則に基づき、試行の深化と立法の統一、また不動産市場の安定的、且つ健全な発展の促進などの状況を考慮し、試行地域を確定し、全国人民代表大会常務委員会に届出を行う。

本決定で授権された試行期間は5年間となり、公布日(2021年10月23日)を以って起算される。

 

 

 

【法規リンク】

国務院へ一部地域での不動産税改革試行の実施権限を付与することに関する決定』

 

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