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2021年広州文化産業フェア開幕 「文化版広交会」は大湾区の文化、観光、産業融合のエコシステムを構築【大湾区情報レター Vol.27】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

 

 

 

 広州市政府が主催し、広州市党委員会宣伝部と広州市文化広電旅遊局が共催する「2021年広州文化産業フェア」(以下「フェア」)が、12月4日から6日にかけて、中国輸出入商品交易会(広交会)展示ホールで開催されました。

 

 「文化版広交会(広州交易会)」と呼ばれるこのイベントは、広州市で毎年開催されている文化の祭典です。 今回のフェアでは「新産業、新消費、新文化観光」、「デジタルテクノロジーによる大湾区の活性化 文化観光の融合」をテーマに、デジタル文化産業に焦点を当て、クリエイティブ産業金融、映像・音楽、アート取引、アニメーション・ゲームなどの新しいデジタル文化産業の成果を重点的に紹介しています。

 

    フェアの主要イベントには「大湾区(広州)デジタル文化・観光新産業成果展」「演芸映画・テレビ展」「2021年広州国際観光展」の3つのテーマ別展示会、そして「第14回中国国際漫画祭」、近日中に開催の「中国(広州)アートフェア」などの関連イベントが含まれており、総展示面積は10万平方メートルを超えました。

クリエイティブ産業金融サミット、広州タワーで「言葉の剣を交える」

 

 4日の午前に開催のキックオフセレモニーでは、文化創意産業チェーン発展プロジェクト協力協定、華僑城汽車歓楽世界、華南eスポーツ文化創造センターなど10のプロジェクトが調印され、投資額は1,000億人民元に達したと見込まれています。 今回のフェアでは、13の主要プロジェクト、10の投融資プロジェクト、15の誘致プロジェクトの調印が行われました。

 今年のフェアでは、多くのハイエンド文化産業資源も誘致されました。初めて6つの省の文化機構が博覧会に参加し、省と市の資源のマッチング及び協力交流の促進が行われました。バウヒニアカルチャーグループ、中央政府直属文化院団、中国国内の主要バレエ団、省、市の大型文化企業など多くの重要な企業、機関、40近くの省と市の代表団と20以上の海外の観光プロモーション出展者もフェアに参加しました。「世界クラスの観光地づくり」に関するハイエンドな対話が行われ、ハイレベルな文化の展示・交流の窓口となり今後の発展へと繋がりました。

 

 また、今年のフェアでは「文化金融サミット」も開催されました。中国文化産業投資母基金の徐波董事長、IDGキャピタルの熊暁鴿董事長、GARRONGキャピタルの張震創業パートナー、華僑城キャピタルの梁興超副社長など多くの著名国内及び大湾区の大手ファンドの責任者、各企業グループのマネジメント、大学教授が集まり、文化資源配分の最適化、文化サービスのモデルとメカニズムの革新、文化産業と金融の融合エコシステムの研究、「大湾区におけるクリエイティブ産業金融の利点と未来」などをテーマに、スピーチや対談が展開されました。

 

大湾区の新業態「ビッグスター」たちが会場に集結

 

 第13次5ヵ年計画期間中、広州の文化および関連産業の付加価値は年平均13%以上の伸びを示し、現在、広州には74,400社の文化企業があります。 この2年間、世界的なコロナ予防管理策の圧力にもかかわらず、広州の文化産業は変わらずその活力を示しています。2020年、広州の一定規模以上の文化企業による売上高は4,026億4,200万人民元を記録し、2021年上半期には2,000億人民元を超え、前年比30%以上の増加となりました。

 

 広州市は、新しい文化観光ビジネスの発展を常に重視しています。 今年7月に公布された「広州市における文化・観光産業の高レベル発展を促進するための若干の措置」では、新業態が文化・観光産業の発展のための重要な方向性であることを明確に示し、文化・観光産業の発展のために設けられた特別基金では、文化・観光分野の新業態を支援することに重点が置かれています。 広州市は、過去2年間で、ファッション・クリエイティブ(アニメーションを含む)産業向けに9,000万人民元の特別基金を手配し、アニメーション・ゲーム産業を支援したほか、文化・観光産業の発展のための特別基金やその他の金融資金を計5,320万人民元手配し、文化・観光産業の新業態産業プロジェクトを支援しました。

 

 現在、広州市には400社近くのアニメーション企業があり、オリジナルコミックの流通量は全国のコミック市場の30%以上を占めており、アニメーション産業の総生産額は100億人民元を超え、全国の生産額の約5分の1を占めています。また、 広州市のゲーム産業の競争力も高まっており、一定規模以上の法人数は260を超え、昨年の売上高は計1,066億人民元に達しています。 一方、広州のデジタル音楽業界でも、KuGou Music(酷狗音楽)、Lychee FM(荔枝FM)、YYなどの有力な企業が誕生しており、広州市のオンライン音楽の総生産額は全国の約4分の1を占めています。

 

 2020年末時点で、広州市の文化企業の上場企業は45社に達しています。 その中で、ゲームやメディアなどの文化・観光デジタル分野を中心とした文化・観光デジタル企業が33社もあります。 広州市文化広電旅遊局副局長の柯顕東氏は、広州市のデジタル文化産業は現在、全文化産業の売上高の60%以上を占めており、アニメーション・ゲーム、デジタル音楽、ハイビジョン映画・テレビ、デジタル出版、デジタルエンターテイメント、インテリジェント・ツーリズムなどの新興産業が支配的な業界の優位性をすでに初期的に形成した、と紹介しました。

 

 今回のフェアでは、広州市の大湾区における文化的ハブとしての役割を十分に発揮している様子が見受けられました。 エンペラー・エンターテインメントグループ(英皇娯楽)、凌速国際、大湾区アニメ文化協会、香港・マカオ観光協会などの香港、マカオの企業、公的機関が当フェアに積極的に参加しています。 一部の企業は、オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド方式で参加しています。同時に、大湾区における文化観光産業融合のエコシステムを構築するために、第1回大湾区シアターカンファレンスが開催されます。

 

 

【参考資料】

・2021年広州文化産業フェア開幕 「文化版広交会」は大湾区の文化、観光、産業融合のエコシステムを構築

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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