前海の深圳-香港デザインクリエイティブ産業園、 「二元橋」(ZETTA BRIDGE)【大湾区情報レター Vol.12】
- 公開日 2021.05.25 最終更新日 2022.01.6 | 大湾区(グレーターベイエリア)情報
「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。
2016年2月、香港特別行政区政府と深圳市政府は、「クリエイティブ産業の協力促進に関する香港-深圳政府間協定」を締結しました。この協定では、深圳市前海にクリエイティブ産業のためのプラットフォームを設置し、香港、深圳両地間でデザインやクリエイティブ分野でのさらなる協力を促進することが提案されています。
「深圳-香港設計クリエイティブ産業園」は、香港・深圳のクリエイティブ協力のパイロットエリアとして、前海の媽湾区航海路北側に位置し、総敷地面積約14,000平方メートル、総建築面積約19,000平方メートル、そして総投資額約1億2,000万人民元をかけて開設されました。
このプロジェクトは前海管理局、香港デザイン総会(FHKDA)、現地政府と招商局の合弁企業、前海蛇口自貿投資公司及び香港系の啓客グループの4者によるコラボレーションです。プロジェクトのフェーズ1は「二元橋(ZETTA BRIDGE)」と名付けられています。この名前は、プロジェクトが前海の二号橋に近接していることに由来しており、香港と深圳のデザイン・クリエイティブ産業の交流と協力を意味しています。
二元橋は2019年に正式に運用が開始されており、第一陣として香港のクリエイティブ企業50社がすでに進出しています。二元橋は、両地域の政府の支援と、香港設計総会をはじめとする複数のパートナーの参加により、専門家の交流とマッチングのプラットフォームを通じて、入居するクリエイティブスタジオや企業にオフィススペースを提供するだけでなく、関連のビジネスサポートサービスを提供することもできます。 企業のコンサルティングサービス、法律サービス、スペースの貸し出しや運営、プロモーションや商品開発、教育や文化交流などによりベンチャー企業の発展を支援していきます。
また、深圳-香港設計クリエイティブ産業園は国際的なクリエイティブ人材、ブランド、企業を中国の企業市場と結びつけるプラットフォームでもあり、香港、中国本土、海外のリソースを集め、革新的な製品の研究開発、中国ブランドの国際化、クリエイティブ産業の発展を促進します。
深圳と香港は、クリエイティブ・デザイン産業において非常に強い相互補完の関係にあり、協力のための良い基盤と更なる発展の可能性があります。香港という国際的な窓口を通じて、大湾区全体のクリエイティブ・デザイン産業の発展を推進し、クリエイティブ・デザイン産業をさらに国際的な舞台へと押し上げることができるでしょう。
大湾区の建設を促進するために、前海で稼働する最初の産業プロジェクトとして、クリエイティブ産業園では香港と深圳の新しい協力関係を模索し、香港のクリエイティブデザイン産業と香港企業のためのマーケット空間と開発空間を拡大し、前海が世界クラスのクリエイティブ基地を構築することを支援しています。
このモデルが成熟したあかつきには、大湾区外の他地域にも展開・拡大される予定です。実際に、四川省-香港デザイン・クリエイティブ産業園 – 二元橋 (四川天府新区)の発足式も2020年9月に行われており、今後多くのクリエイティブ園区プロジェクトを生み出すことが期待されています。
【参考資料】
*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。
本記事の目的:
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。
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