香港政府、落馬洲ループの港深創新及科技園の発展促進に注力【大湾区情報レター Vol.8】
- 公開日 2021.03.31 最終更新日 2022.01.6 | 大湾区(グレーターベイエリア)情報
「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。
財務長官、ポール・チャン(陳茂波)氏は2月24日、2021/2022会計年度の香港特別行政区政府の予算案を発表しました。彼は、香港の地の利を生かし、大湾区開発を足がかりとして、中国国内の経済の内循環*構築に積極的に参加することで、巨大なビジネスチャンスをつかむことができる、また香港を国際都市として、中国国外の外循環*の拡大に貢献させると同時に、国際金融、商業貿易及び統括拠点としての香港の地位をより強化することができる、と述べました。
過去3年間、香港政府は、イノベーションとテクノロジーの発展を支援するために1,000億香港ドルを投資してきました。チャン氏は、イノベーションとテクノロジーの促進は香港の長期的な発展にとって正しい方向であり、政府は、2年連続でイノベーション・テクノロジー基金に毎年47億5千万香港ドルを投入し、17の助成計画および多数の研究開発ラボの活動を支援する、と述べました。
香港史上最大級のイノベーションテクノロジーパークプロジェクト
チャン氏は、香港政府が落馬洲ループにある香港-深センのイノベーションアンドテクノロジーパークの開発を促進するためにあらゆる努力をしており、2024年から2027年にかけて第1弾の施設が段階的に完成する予定であることを示唆しました。全体の開発整備が完了したあかつきには、香港歴史上最大のイノベーションおよびテクノロジーのプラットフォームとなり、年間約520億香港ドルの経済効果を生み出し、約52,000件の雇用が創出されると推定されています。
チャン氏はまた、大湾区は、香港が中国経済の内循環*に参加するにあたってのベストの足がかりであると述べました。香港政府は大湾区の開発に関連する各政策や措置をより適切に統制、調整、促進し、また社会からの理解と認識を高めるために、大湾区開発オフィスを正式に設立しました。香港政府はまた、様々なプログラムを通じて、香港のビジネスマンや若者が大湾区で開発の機会を掴むことを支援しています。
*「内循環」(国内市場)と「外循環」(海外市場):
両方を称して「双循環」とも言われ、中国の巨大な市場規模と国内需要の潜在力という強みを生かした、国内と海外の循環が互いに促進する新たな発展モデルとして近年中国内で多用されている経済用語。
【参考資料】
・ポール・チェン氏:香港政府は、落馬洲ループにある港深イノベーションアンドテクノロジーパークの発展促進に注力
*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。
本記事の目的:
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。
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