香港の建設コンサルティング企業及び専門家が大湾区各都市での開業プロジェクト【大湾区情報レター Vol.3】
- 公開日 2021.01.22 最終更新日 2022.01.6 | 大湾区(グレーターベイエリア)情報
「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。
Contents
香港の建築業および関連専門家人材において広東省での開業制限緩和措置を試行。一回の届け出で大湾区9都市で通用
■パイロットプロジェクト
2021年1月1日、「香港のエンジニアリング建設コンサルティング企業及び専門家が大湾区の各都市で開業できるパイロットプロジェクト」(以下「パイロットプロジェクト」)に関する暫定規則が施行されました。
パイロットプロジェクトの施行により、今まで中国の専門ライセンスが取得できないことにより中国内で開業できなかった香港のエンジニアリング・建設コンサルティング企業、および関連プロフェッショナル人材が許可を得ることによって、中国専門ライセンスを新たに取得するよりも容易に、大湾区の中国9都市にて開業できるようになります。なお、許可申請は全てインターネット上で行うことになります。
■プロジェクト対象
対象となるのは香港特区政府部門または管轄当局の認可を受けた香港のエンジニアリング・建設コンサルティング企業および専門家で、例えば、企業は主にエンジニアリング・建設コンサルティング会社、建築士事務所、測量士事務所、景観設計事務所など、専門家(個人)は主に香港のエンジニアリング・建設コンサルティング分野で登録されたエンジニア、建築士、測量士などが含まれます。
■香港及び中国国内の管理システムの確立
市場を開放し、サービスを最適化するという利便性を享受しながらも、香港の企業や専門家は大湾区各都市での事業運営の管理監督を受ける必要があります。
①中国当局による管理監督方法
パイロットプロジェクトに関する詳細の規定に基づき、大湾区各都市の住宅及び都市農村建設部門は、中国本土の法律、規則規定、基準及び規範の要求に従って、登録された香港企業及び香港専門家の実務活動を監督し、違法又は違反行為が発覚した場合、中国本土の企業及び人員管理に関する規定に従って処分され、それらの情報は広東省建設市場の監督公共サービスのプラットフォームに記録されることとなります。
②広東省-香港間の管理データ共有
広東省住宅都市農村建設部は香港特別行政区発展局と協議し、香港の登録企業や専門家の信用管理を可能にするため、両地の政府部門間のデータの公開と共有を通じて、円滑なコミュニケーションをはかるためのメカニズム及び情報共有の仕組みを確立しました。
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【参照元リンク】
・香港の建築業企業および関連プロフェッショナル人材の中国国内での開業制限緩和措置を広東省にて試行、一回の届け出で大湾区中国9都市通用へ
・広東省住宅都市農村開発局(広東省住房和城郷建設庁)と香港特別行政区発展局は、香港エンジニアリング建設コンサルティング企業と専門家が大湾区の都市で開業するための新措置に関する記者会見を合同開催
・香港企業及び香港プロフェッショナル人材大湾区中国都市開業登録管理プラットフォーム
*本記事が記載されている大湾区情報レターは、以下のボタンをクリックするとダウンロードしていただけます。
本記事の目的:
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。
免責事項:
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