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前海で世界最大のAI専門展示会開催 100社超の企業が計10億人民元超の協力意向書締結【大湾区情報レター Vol.83】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

 

 

前海地区の深圳国際コンベンションセンターで、「2024年深圳(国際)汎用AI大会及び深圳(国際)汎用AI産業博覧会」が8月28日から30日までの3日間開催されました。世界最大級のAI専門展示会として、1,000社近くの企業が出展し、1,606点の展示品が出品され、100社を超える企業が戦略的協力協定意向書に合意し、契約締結金額は10億人民元を超えました。

 

 

 

世界初の汎用AIをテーマとした展示会

展示会は「魅力的なAI・無限未来」をテーマに、広東省商工連合会、深圳市工業・情報化局、深圳市前海管理局等機関の指導の下、深圳市AI産業協会の主催で、世界初の汎用AIをテーマとして開催されました。「会議、展示、営業」の三位一体のコアサポートシステムとなる「一会、一展、N(複数)フォーラム」の三本柱の構築に注力されました。

 

全国商工業連合会組織建設部の副部長である王兆成氏は、

 

「AIは新たな質の生産力の典型的な代表として、民間企業のコア・コンピタンスを高めることにおいて極めて重要な役割を果たしています。」

 

とスピーチで述べました。

 

 

また、深圳市工業・情報化局の副局長である譚岱氏は、

 

「AIは新たな科学技術革命と産業変革の重要な原動力であり、深圳市委員会、市政府はAIの発展を非常に重視し、AIの先駆都市の創造に全力を尽くし≪政策牽引+要素供給+生態育成+現場≫への実践普及を堅持しているため、現在、我々はすでに大手企業がけん引することで、専精特新*企業やベンチャー企業がその後を追う雁行型梯隊及び≪都市+AI≫のベンチマーク・シーンの形成が促進されています。」

 

と述べ、今回の展示会により技術交流及び協力深化の重要なプラットフォームが構築され、需給ドッキングとシナリオ牽引の産業生態を構築し、AI分野でより広範囲でより深い協力を促進することを望んでいると考えています。

 

*「専門性があり、精巧な技術力を持ち、独自性に優れ、革新力の高い」中小企業、製品、プロジェクトに与えられる称号。省、直轄市政府認定の「専精特新」企業は税制優遇措置などの恩恵を受けることができる。

 

 

 

前海地区にはAI企業が既に355社

深圳市前海管理局副局長、王錦侠氏は、

 

「国務院が承認した≪前海深圳・香港現代サービス業協力区全体発展計画≫においては、深圳・香港AI産業クラスタを構築し、知能演算インフラの建設を強力に推進する必要性が特に強調されています」

 

と述べました。

 

 

2024年上半期現在、前海のAI企業は355社に達し、うち241社が一定規模以上(国有企業と年間売上が2,000万元以上の非国有企業)AI企業であり、産業発展のエネルギーレベルが向上し続けています。前海深圳香港AI計算力センターと智雲前海AI計算力センターが相次いでオープンし、大湾区の総合計算力サービスプラットフォームが構築され、計算力の統一的な供給能力は大幅に飛躍しました。

 

 

次に、前海は制度的メカニズムと対外開放の優位性を強調し、「ビッグ計算力、ビッグデータ、ビッグモデル、ビッグアプリケーション、ビッグシナリオ、ビッグセキュリティ」の6つの重要要素を中心に体系的にレイアウトし「一雲多芯、以網強算、算網融合」**の強力な計算力を構築し、「AIデータサービス+身体性をもつAIロボット」に焦点を当てて、産業集積、要素集中、アプリケーション統合を備えたAIのオープン・イノベーション・エコロジーを構築し、数多くの産業へのAIの総合的な普及を促進し、地域全体のインテリジェント変革のため新たな中心地を創設しています。

 

 

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「一雲多芯」:1つのクラウドプラットフォームを使用して、異なるチップアーキテクチャのコンピューティングリソースを管理すること

「以網強算」:ネットワーク接続と計算力リソースの最適化を通じて、効率的で柔軟な計算力サービスを実現すること

「算網融合」:計算リソースとネットワークリソースの深い融合

 

 

 

 

AI新製品61点がデビュー

会場の面積は6万平方メートルで、世界最大規模のAI専門展示会となりました。それぞれ汎用AI、インテリジェントセンサー通信、スマートターミナルというテーマの3つの展示館が設置され、大規模言語モデル、人型ロボット、身体性をもつAI、デジタルヒューマン、通信、インテリジェントセンサー、スマートターミナルなどの展示エリアが含まれています。61点の新製品が初公開され、また、数多くの中国内AI業界トップの専門家、業界リーダー、深圳AI業界の代表企業が招待され展示会に参加しました。

 

 

「近年、AIの発展の勢いはすさまじく、各大国の科学技術の競争駆け引きの攻略ポイントとなっており、国家の核心競争力を構築する上で重要な役割を果たしています。深圳は、中国、更には世界の科学技術革新の重要地点として、AIの分野で欠くことはできない存在です」

 

と、中国工程院院士で鵬城研究室主任の高文氏は述べています。

 

 

中国工程院院士の孟建民は、

 

「現在、AIは前例のないスピードで様々な分野に変化をもたらし、広範囲に影響を与えつつあり、建築設計分野に従事する者として、AIの巨大な可能性に深く感銘を受けています」

 

と述べ、また

 

「AIは、強力な計算能力を提供できるだけでなく、設計、施工、管理など各段階において効率化、インテリジェント化への実現に役立ちます。このプロセスは、技術的な変革だけでなく、伝統的な産業が新しい時代を背景に質の高い発展を推進するための必然な選択です」

 

とも述べています。

 

孟氏は、イノベーションとは技術的な変革だけでなく、思考の変化でもあると信じており、急速発展の時代において、伝統的な思考様式に挑戦し、積極的に新技術を取り入れ、未来思考に立って現在を考える勇気を持つ必要がある、と考えています。

 

 

 

今回の展示会の一番の目玉は汎用AIのテーマ館で、深圳企業のUBTECH(優必選)の人型ロボットだけでなく、コンパニオンロボット、コーヒーロボット、バーテンダーロボットなども展示されていました。また展示会場では、ロボット犬パトロール館を見ることができ、300平方メートルのインタラクティブAR展示エリアでは、未来の科学技術を没入体験することができました。なお、低空経済展示エリアでは、インタラクティブUFOが人々の注目を集め、インテリジェント・テクノロジーの風向計を先導していました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【参考資料】

全球面积最大人工智能专业展在前海举行 超百家企业达成合作意向签约额超10亿元

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 






 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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