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香港・2年間で100を超える科学技術イノベーション企業を誘致【大湾区情報レター Vol.81】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

 

  

 

香港特別行政区・革新技術産業長官・孫東氏によると、香港は過去2年間において、人工知能とロボット・データサイエンス、先端製造業、新エネルギー、生命・健康科学などの分野で100社を超えるイノベーション企業の誘致に成功し、100社の内ほとんどはすでに香港に進出もしくは会社登記を行っており、残りの一部企業については近々香港に進出予定となっている。

 

 

イノベーション産業がけん引する「新たな質の生産力」

2024年6月28日、孫氏は香港サイエンステクノロジーパーク(HKSTPC)と先進製造業戦略パートナーとの調印式に出席した後、メディアに向けて会見に応じた。

 

孫氏は、「100社超の企業が香港に進出したからといって立ち止まることはなく、今後3年間において、政府は競争力のある企業をさらに香港へ誘致し、これらの企業と共に香港で「新たな質の生産力」*を形成し、香港の新しい工業化を促進するプロセスを加速させるため、継続的な努力を続けていく。」と述べた。

 

 

*新たな質の生産力(中国語で「新質生産力」):

近年中国の経済界、産業界で注目のワードであり、従来の生産力とは異なり、イノベーションが主導的役割を果たし、従来型の経済成長方式と生産力発展アプローチから脱却し、ハイテク、高効率、高い質という特徴を持ち、新たな発展理念に合致した先進的な生産力を指す。

 

 

また孫氏は、「今回行われた中国本土と海外の主要企業11社による調印式は、香港で初めて開催された先進製造業を対象にした集団投資スキーム*を促進させる式典で、 これらの対象企業は、生命・健康技術、人工知能、ロボット工学、先進製造業、新エネルギー技術に優れている。」と付け加えた。

 

 

*集団投資スキームとは:

複数の投資家が資金を出し、その資金により有価証券等への投資を行うことで発生した収益を出資者に分配する仕組み。

 

 

 

ロボットから電気自動車まで

今回の対象企業で、香港科学技術大学出身の学生によって設立されたロボット工学企業のパデュー・ロボティクス香港有限公司は、香港に研究開発センター、オペレーションセンター、生産センターを設置する予定となっている。

 

また、中国本土企業の東風汽車グループとフランス企業のルノー(Renault )が共同出資するハイエンドの新エネルギー電気自動車企業のBeyonCa香港有限公司は、自社ブランド「BeyonCa」を香港で製造する予定となっている。同社は、まず香港に組立工場、国際本部、人工知能センター、データセンターを設立する予定で、 ブランドの立ち上げに成功した後、香港での生産規模を徐々に拡大し、より多くの生産工程を導入する予定です。

 

 

 

新田サイエンステクノロジーパークの拡大

孫氏は、企業誘致に伴う土地の供給について、香港政府は香港のイノベーションとテクノロジー産業の重要な拠点を確立するため、将来、北部都会区、特に新田サイエンステクノロジーパークにおいて段階的にさらに多くの土地の提供を進めていくと述べた。

 

また最近香港政府は、海外から香港に多くの先端産業を誘致するため、国際データパークと定義されるニューテリトリー文錦渡の沙嶺エリアに、最大10ヘクタールの土地を提供するとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【参考資料】

香港两年引入逾百家创科企业

 

 

 

 



 

 

 

 

 






 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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