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河套地区の税制優遇政策実施 香港企業や居民にも恩恵【大湾区情報レター Vol.76】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

  

    

  

 

 この度、中国財政部、税務総局は「河套深港科技創新合作区深圳園区企業所得税優惠政策に関する通知」(財税〔2024〕2号)と「河套深港科技創新合作区深圳園区個人所得税優惠政策に関する通知」(財税〔2024〕5号)を発表しました。これにより、河套深港科技創新合作区(以下、「河套協力区」)深圳園区の特定封鎖区域に位置し、条件を満たす奨励対象産業企業に対して、法人税が15%まで削減されることとなります。また、深圳園区で就労する香港居民については、個人所得税において香港における税負担額を超える分が免除されます。

 

 当政策により、河套協力区に拠点を置き、活動する科学研究機関や科学技術及びイノベーション人材に対し強力な支援が提供され、河套協力区の深圳園区と香港園区、「一区二園」の連携による発展が促進されることになります。

4つの科学技術創造分野に恩恵 企業所得税優遇目録公表

 

 河套企業所得税優遇目録は河套協力区深圳園区の科学技術及びイノベーションのテーマに密接に関連し、科学技術イノベーションの主要なリンクと分野に焦点を当て、重要なコア技術を目指し、情報科学技術、材料科学技術、生命科学技術、科学技術サービス機関の運営という4大分野をカバーしています。具体的には、12のコア技術と33の具体的な内容が含まれており、各分野の範囲が明確にされています。

 また、優遇目録は以下の「4つのフォーカスポイント」を体現しています。

 

  1. 情報科学技術分野

ネットワーク、通信技術、半導体と集積回路、人工知能とデジタル技術、精密機器と設備、ブロックチェーンと量子情報等の国家重点的発展に関する事項

 

  1. 材料科学技術分野

新バイオメディカル材料、集積回路材料、光電子及び新型電子部品材料、新エネルギー材料、先進金属、無機非金属、高分子複合材料など、国民経済の主要分野における新材料の研究開関する事項

 

  1. 生命科学技術分野

ハイエンド医療機器、革新的医薬品およびワクチン、細胞と遺伝子など生命科学の鍵となるコア技術及び最先端の発展に関する事項

 

  1. 科学技術サービス機関の運営

科学研究機関または標準化組織、技術先進型アウトソーシングサービス機構の運営に関する事項

 

 優遇目録は明確に分類されており、「河套深港科技創新協力区深圳園区発展計画」の全体的な要件に沿って、科学技術イノベーション発展の最先端の方向性を体現しています。また、本政策の実施により、河套協力区深圳園区の建設発展がを更に促進され、河套地区が国際的な科学技術イノベーション・ハブとして構築される強力な原動力となります。


河套で就労の香港居民 香港個人所得税超過分は直接免除

 

 また、個人所得税政策は、河套協力区深圳園區において就労の香港居民に適用され、深圳園区での雇用によって得られる総合所得(給与、労務報酬、執筆料、特許使用料の4つの所得を含む)、事業所得、地方政府認可の人材補助的な所得に対して、香港の給与所得税基準と控除項目に基づいて計算された税金を超える部分が直接免税となります。

 条件を満たした優遇政策の対象となる企業や居民は、2023年度の年度確定申告時に当優遇政策を利用することができます。

 

 次なる措置として、深圳市政府関連部門は、深圳市税務部門と協力し、税制優遇政策の具体的な実施規定を策定し、円滑な実施を図る予定です。

 

 

 

 

・河套地区の税制優遇政策実施 香港企業や居民にも恩恵

 






 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

免責事項:

  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
  2. 青葉コンサルティンググループ及びその傘下の関連会社は、本報告書における法律、法規及び関連政策の変化について追跡報告の義務を有するものではありません。
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