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2023年度大湾区個人所得税の優遇申請が再開の見込み!

 

2023年6月2日、広東省財政庁より大湾区の個人所得税の優遇政策の実施についての通知(粤財税〔2023〕21号 )が発表されました。また、これに続き同区内の6都市(広州、肇慶、恵州、東莞、中山、珠海)からも、それぞれ個人所得税優遇に関する意見募集稿が発表されました。2022年度において実施されなかった同区の個人所得税の優遇申請がようやく再開することが見込まれています。

 

改めて簡単に大湾区の個人所得税の優遇について説明いたしますと、当年度に勤務先の都市にて納付済みの納税金額が、課税対象所得額の15%を超えている場合、超えた部分を還付してもらえる財政補助金となります。(詳細記事:【中国】横琴新区、大湾区の個人所得税優遇政策について

 

また、当申告は2023年度納税分の申告のみならざ、2020年度の納税分を対象とする追加申請、及び2021年度、2022年度の納税分を対象とする申請についても提出することが可能となります。

 

 

 

 

2023年度の新規定(粤財税〔2023〕21号)における変更点

以前と比べ、2023年度の新規定(粤財税〔2023〕21号)における申請条件は、より厳しくなるであろうといわれております。その背景には、前回実施された2021年度の優遇申請により拠出された補助金総額が55億元を超えるレベルに達したことを踏まえ、各都市の財政負担をある程度軽減させるためにも、申請条件がより厳しいものとなると見込まれています。申請に関する変更点について、下記の通りとなります。

 

 

1)補助金額について

1納税年度における補助金額が、1人当たり最高500万元を超えないものとするという上限が追加された。

 

 

2)申請の基本条件について

元々旧規定で定められていた申請の基本条件に加え、「科学イノベーション、重点開発産業、哲学・社会科学の分野に属し、且つ当該都市に認定された国外ハイレベル人材及び緊急不足人材」という要求が追加された。以前は申請者の業種に対する制限はなかったが、最新規定において上記の分野に限定されるものとなった。

 

 

3)国外ハイレベル人材と緊急不足人材の認定について

旧規定で記載されていた国外ハイレベル人材と緊急不足人材に対する認定条件の内容が削除され、最新規定においては、

 

「大湾区9都市は、現地の実際の状況により、国外ハイレベル人材・緊急不足人材のリストを現地にて作成し、自主申告及び科学的で客観的な原則に従い、人材の認定を行う」

 

と変更された。このように、国外ハイレベル人材と緊急不足人材のリスト作成と認定は各都市に授権されたことから見ると、恐らく、人材の認定条件は以前より厳しくなることが見込まれる。

 

 

 

広州市の「管理弁法」(2023年の意見募集稿として発表された暫定版)における変更点

現時点において、各都市から「管理弁法適用規定マニュアル)」はまだ正式に発表されていないため、一旦、広州市の意見募集稿にて発表された「管理弁法*」版を例に、主な変更点について以下列記いたします。(*中国語「征求意见稿:广州市关于实施粤港澳大湾区个人所得税优惠政策财政补贴管理办法(2023年修订)」)

 

 

 

主な変更点(広州市-意見募集用「管理弁法*」版)

 

1) 「1納税年度内に、大湾区の個人所得税優遇と南沙区の個人所得税優遇の両方を同時に申請することができず、どちらか一方のみを選ぶ必要がある」という規定が追加された。

 

 

2) 必要な書類について、例年通りの書類の他、「補助金が100万元を超える場合、「個人所得税優遇の申告登記表」を提出する必要もある」という要求が追加された。

 

 

3) 申請条件の勤務期間と累計方法が若干異なる。

以下表を参照。

 

 

 

 

 

弊社青葉グループは、上記の免税・補助金に関する申請サポートサービスを提供しております。より詳しい情報提供、相談が必要な際は、お気軽にお問合せください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参照元リンク先

広東省・香港・マカオ大湾区の個人所得税優遇政策を更に貫徹実施することについての通知(粤財税[2023]21号)』(*以前の政策(粤財税〔2020〕29号)は廃止されます。)

広州市の大湾区個人所得税意見募集稿に関する通知

肇慶市の大湾区個人所得税意見募集稿に関する通知

恵州市の大湾区個人所得税意見募集稿に関する通知

東莞市の大湾区個人所得税意見募集稿に関する通知

中山市の大湾区個人所得税意見募集稿に関する通知

珠海市の大湾区個人所得税意見募集稿に関する通知

2022年4月19日に凤凰網で発表されたニュース:(*2021年末までの優遇申請者数は2万人を超え、申請補助金の総額は55億元を超えている。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に香港へ進出されている、またはこれから香港進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、香港での経営活動や今後の香港ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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