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前海とイギリスの協力関係の強化 英国中国貿易協会が「大湾区テクノロジー・イノベーション委員会」開設予定【大湾区情報レター Vol.60】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

 

 5月17日午後、イギリス中国貿易協会(China–Britain Business Council、以下「貿易協会」)の大湾区作業部会の準備会議が前海協力区で開催され、貿易協会会長シェラード・ルイス・カウパー・コールズ卿、前海管理局副局長の王錦俠氏、在広州イギリス総領事館の総領事のマット・ムーディ氏が会議に出席しスピーチを行いました。

 

会議では、前海管理局と貿易協会が協力覚書に署名し、国際イノベーション資源の統合、前海の貿易協会中英(大湾区)科学技術イノベーション協力委員会の設立促進、科学技術イノベーション研究での中英協力の発展、前海の科学技術イノベーション産業のグローバル展開及びその他の側面における戦略的協力促進を行っていきます。

 

強化し続ける前海とイギリスの協力関係

 近年、前海とイギリスの協力関係は引き続き強化されてきており、香港上海銀行(HSBC)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC、ディアジオ(Diageo )、エルゼビア(Elsevier)、インターテック(Intertek Group)、ハロウスクール(Harrow School)、キングズ・スクール(The King’s School, Canterbury)などイギリス資本のグローバル・サービス・プロバイダーが次々と前海に定住し発展しています。前海は、イギリスを含む国際企業と協力し、大湾区の質の高い発展を促進することを望んでいます。

 

 

 シェラード卿は、前海代表団が今年2月にイギリスを訪問し、両者の心地よい建設的な交流がとても印象に残ったと述べました。イギリスのビジネス界は大湾区の発展に大きな関心を寄せており、イギリス企業も大湾区の発展機会について楽観的で、大中華圏におけるビジネスの重要な推進力として考えています。

 

 ユニークな位置づけと優れた地理的条件を持つ前海は、香港と中国本土を結ぶ特別な絆となるでしょう。貿易協会は、大湾区の潜在的な発展の可能性を生かし、イギリスと大湾区の経済・貿易協力をより高いレベルに引き上げるため、前海と緊密に連携していきます。

 

 

 マット総領事は、「イギリスと広東省の間のビジネス・貿易協力には強力な基盤があり、昨年のイギリスと広東省の貿易総額は220億米ドルを超え、過去最高を記録しました」と述べました。金融、専門サービス、医療、教育などの分野におけるイギリスの強みは、大湾区の開発目標とすごく相性が良く、多くのイギリス企業が、大湾区における開発機会を最大限に活用してビジネス協力を拡大することを期待しています。在広州イギリス総領事館は、中国とイギリスの企業がより多くの貿易および投資の機会を創り出すよう、積極的にサポートします。

 

 

 

9社の大湾区作業部会の代表者も期待

 会議の中では、インターコンチネンタルホテルズグループ(InterContinental Hotels Group)、スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)、サヴィルズ(Savills)、華徳新中威コンサルティング(CW CPA)、ゴーリング・ウィング法律事務所(Gowling WLG)、復興文化、安可顧問(APCO)、英国規格協会(BSI)、ソートワークス(ThoughtWorks)など9社の大湾区作業部会の会員機構の代表者が、中国及びイギリスの経済、貿易、科学技術協力の見通しに自信を持ち、大湾区のプラットフォームを頼りに、顧客により良い質のサービスを提供することを楽しみにしていると話しました。

 

 

 インターコンチネンタルホテルズグループの代表者は、中国は当グループの事業にとって最も急速に成長している市場であり、当グループは大湾区開発という国家戦略に従い、事業のポートフォリオを積極的に拡大していくと述べました。

 

 

 また、世界有数のデータ分析企業レレックス・グループ(RELX Group)の科学技術・医療事業法人であるエルゼビアは、当社が前海国際人材港に設置した深圳事務所の発展状況を共有し、前海と協力して大湾区を中心とした国際研究人材交流のハブを作り、国際学術協力と交流を促進しようとしています。

 

 エルゼビア深圳事務所の責任者である廖卓玲氏は、エルゼビアは、前海国際人材港に入居、現在事務所の改装中であり、6月中旬には完成する予定と紹介しました。

 

 

 

 

前海の外資利用実績は深圳市全体の半分以上

 昨年、前海協力区における実行ベース外資導入額は58億米ドルを超え、広東省の約5分の1、深圳市の53.5%を占めました。また、中国初の外資系証券会社であるHSBC前海証券有限公司の設立され、中国最初の外資証券会社となりました。

 

 

 貿易協会会長のシェラード卿は5月17日から26日まで中国を訪問、最初の訪問地は深圳前海で、北京、上海、広州も訪問の予定です。今回の前海訪問、大湾区作業部会の開設は、イギリス企業の中国におけるビジネス連携をさらに強化し、科学技術、金融、教育、医療などの分野で大湾区のビジネスの可能性を宣伝し、ビジネス情報の交換と共有を強化、中英交流・協力を深めるための新たな支援となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【参考資料】

・前海とイギリスの協力関係の強化 英国中国貿易協会が「大湾区テクノロジー・イノベーション委員会」開設予定

 

 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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