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大湾区での輸送「モビリティ」実現 輸出入貨物を前海で直接「搭乗」【大湾区情報レター Vol.43】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。


  

  

 

 

 前海保税区にある美邦運通の倉庫では、導光板、信号変換器、熱伝導性フィルムなどの貨物が、ブッキング、積載 (パレタイズ)、セキュリティ検査などの出荷プロセスを迅速に完了し、短距離パージ輸送のセキュリティチェーンを通ってスムーズに深圳空港国際貨物ターミナルに到着、迅速に輸出されています。
 
 深圳税関の担当者は、前海総合保税区貨物事前セキュリティ機能プロジェクトは順調に運営されており、前海の深圳空港の輸出入貨物は、商品の集荷、分類、ブッキング、積載 (パレタイズ)、セキュリティ検査などの空輸全体のプロセスを通じて、「大湾区空港クラスタ前海サービスセンター」を再アップグレードし、今後深圳空港の貨物は前海で乗客の待ち合い室の「サテライトホール」のようなサービスを楽しむことができます、と述べられています。

 

前海を中心とした輸出入貿易のエコシステムの形成

 

 2019年、「大湾区発展計画鋼要」が正式に発表され、大湾区建設の全面実施段階に入りました。この3年間、大湾区の開発はテンポよく進み、特にインフラの「硬連通」とルールやメカニズムの「軟連通」の分野でのコネクション、さまざまなタスクが顕著に推進され、市場統合のプロセスも加速しています。

 

 大湾区の物流チェーン、サプライチェーンをスムーズにするため、深圳税関は深圳宝安国際空港が「大湾区空港クラスタ前海サービスセンター」を建設することを支援しました。今年1月、深圳空港の「事前セキュリティ検査」プロジェクトが前海で正式に実施されました。これは、前海が香港と広州空港からの貨物直接「搭乗」モードをつなぐことで、「大湾区空港クラスタ前海サービスセンター」をさらにグレードアップさせました。

 深圳税関は「前海出港空輸サービスセンター」を立ち上げ、広州、深圳、香港間に「貨物空輸ゲート」を作り、航空貨物輸送の一体化のイノベーションを実行し、その上でトランジット、分類、混載、「グローバルセンター倉庫」、港での非侵入式検査などの一連の措置を重ね合わせ、企業は特別な税関監督エリアで一連の輸出入サービス機能を完成することができ、香港、深圳、広州の三大空港に到着後直接「搭乗」、出境でき、「グローバル集荷-前海での集結-空港直行便」という前海を中心とする輸出入貿易エコシステムが形成されました。

 

 このモデルにより、企業は物流コストを約30%削減することができ、物流時間をよりコントロールしやすくなります。「出港空輸サービスセンター」プロジェクトの実施以来、業務は爆発的に拡大し、現在までに当モデルを通じて輸出入された商品の総額は600億人民元以上にのぼります。

 

大湾区を中心に、貿易の輪が国際的に広がる

 数日前、深圳の前海総合保税区でルーターなど価値161.3万人民元相当の商品一式が「大湾区空港クラスタ前海サービスセンター」で深圳税関の検査を受けてリリースされ、短距離パージ輸送のセキュリティチェーンを通って、スムーズに深圳空港国際貨物ターミナルに輸送され、直接「チャーター便」に乗せられオランダ・アムステルダムへ飛びました。

 

 よりスムーズで効率的なハード面ならびにソフト面における設備を有した環境は、クロスボーダー物流や輸出入貨物の集結を促進し、前海にグローバル・サプライチェーンの中核拠点の建設を促進し、貿易の円滑化の向上、港湾のビジネス環境の最適化、対外貿易の輸出入の急成長を促す効果があります。

 

 今年1〜4月、前海総合保税区の対外貿易輸出入額は605.5億人民元に達し、前年同期比49.2%増となりました。5月中旬の時点では、深圳宝安国際空港は新たに11の国際経由地、35の国際・地域航空路線を開設・フライトが増加、国際・国内貨物便は8,262便と前年同期比38.0%の増加、総輸出入貨物量は総計28.8万トンで前年比22.4%の増加で、大湾区を中心に東南アジア、ヨーロッパ、アメリカ、中東、オーストラリア、ニュージーランドなどの重要地域に貿易圏は広がっています。

 

 

 

【参考資料】

 

・大湾区での輸送「モビリティ」実現 輸出入貨物を前海で直接「搭乗」

 

 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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