肇慶は「グリーン経済」の発展に1000億を投資 大湾区におけるグリーンエネルギー基地を構築【大湾区情報レター Vol.43】
- 公開日 2022.09.14 | 大湾区(グレーターベイエリア)情報
「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。
今年に入ってから、肇慶市は多くのグリーン電力プロジェクトで大きな進展を遂げ、将来的に完成して稼働した場合、合計600万キロワットの設置容量となり、肇慶市の新エネルギー自動車、電子情報などの先端製造業の「グリーン電力」ニーズに応えることができるようになります。
肇慶市は風、光、水のエネルギー資源が豊富で、グリーンエネルギー産業を発展させる上で恵まれた環境にあります。 肇慶市は、第14次5カ年計画期間中に164のグリーン・エネルギー・プロジェクトに約1,000億人民元を投資し、大湾区にグリーン・エネルギー基地を建設するために全力を尽くす計画です。
今後3年間で、肇慶市は太陽光発電約700万キロワット、風力発電60万キロワット、揚水発電360万キロワット、天然ガスコージェネレーションと分散型エネルギー・ステーション・プロジェクト233万キロワット、各種エネルギー貯蔵プラント約100万キロワットの計画を継続に推進します。
肇慶市は、多くのグリーンエネルギープロジェクトを計画するほか、新エネルギー自動車と自動車部品を主要産業の一つとしています。第14次5カ年計画期間中、肇慶市は2023年までの広東省新エネルギー産業の「1,000億クラブ」*への昇格、および、新エネルギー自動車と自動車部品産業の生産額が2025年までに2,000億人民元に達することが言及されています。
*市場価値が1,000億人民元を超えることを意味する
肇慶基地での生産開始以来、小鵬汽車(XPeng Motors)の生産・販売実績は向上し続け、過去の累積出荷台数は20万台を突破しました。小鵬汽車が国際基準を参考に発表したESG報告書によると、小鵬P7は同クラスの従来のガソリン車と比べ、1キロメートル走行あたりの温室効果ガス排出量が16.1グラム少なく、20万台のP7がそれぞれ年間1万キロメートル走行すると、32,200トンの温室効果ガスが削減されることになります。
今年5月、寧徳時代(CATL)肇慶プロジェクトが稼働し、計画生産能力は25GWhとなりました。寧徳時代肇慶プロジェクトの生産能力をすべて新エネルギー車に使用した場合、小鵬P7が 80kWhで700キロメートル走行できる計算から、25Gwhは約2億1,875万キロメートル走行でき、3,522トンの温暖化ガス削減に相当すると考えられます。
「グリーンエネルギー」をいかに電力系統に組み込み、新エネルギー車などの新産業に活用することができるのでしょうか? 今後5年間、広東電網は「4+4」産業レイアウトと大湾区(肇慶)のグリーンエネルギー基地建設に注力し、肇慶電力網の建設に「第13次5カ年計画」期間より59%増の100億人民元を投資、新たに35kV以上の変電所を39ヶ所増設する予定です。
「グリーンエネルギー」の源から、リサイクルと省エネルギーの生産工程を経て、末端の新エネルギー車、パワーバッテリーなどのグリーン完成品ができるまで、肇慶市はグリーン開発を行い、「グリーンアウトプット」の能力とレベルを高め、グリーン低炭素新成長のポイントを開拓し、大湾区グリーン開発に肇慶市が貢献します。
【参考資料】
・肇慶は「グリーン経済」の発展に1000億を投資 大湾区におけるグリーンエネルギー基地を構築
*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。
.
本記事の目的:
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。
免責事項:
- 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
- 青葉コンサルティンググループ及びその傘下の関連会社は、本報告書における法律、法規及び関連政策の変化について追跡報告の義務を有するものではありません。
- 法律法規の解釈や特定政策の実務応用及びその影響は、それぞれのケースやその置かれている状況により大きく異なるため、お客様各社の状況に応じたアドバイスは、各種の有償業務にて承っております。
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。