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深圳RCEPサービスセンター開設 国際市場開拓のための企業向けサービスをスタート【大湾区情報レター Vol.39】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。


 

 

 

 

 6月13日、商務部など政府6機関・委員会は「地域的な包括的経済連携協定(以下、「RCEP」)の質の高い実施に関するガイドライン」及び「広東省におけるRCEPの質の高い実施のための行動計画」を実施するため、深圳市党委員会と市政府の作業プランに基づき、深圳市商務局、深圳税関、市貿易促進委員会、市司法局、深圳国際仲裁院が協力覚書に調印し、「深圳RCEPサービスセンター」を共同で開設しました。

 

 RCEP実施以来、深圳企業は原産地累積制度などを柔軟に適用し、明確な利益を享受しています。 今年1月から5月までの深圳のRCEP加盟国への輸出入額は3,539億4,000万人民元で、1.2%の増加でした。そのうち、輸出は1,237億7,000万人民元(11.4%増)、輸入は2,301億7,000万人民元でした。また、1月から5月まで、深圳では8,380件のRCEP原産地証明書が発行され、対象の輸出額は23億人民元、関税削減額は8,200万人民元、同輸入額は5億7,000万人民元、関税削減額は3,000万人民元を超えました。

 

 深圳企業は、RCEPのルールを積極的に活用し、その恩恵を享受しています。 例えば、深圳市越海全球供応鏈股份有限公司(YH Global)は、2021年にRCEP加盟国に対し5,000万米ドル以上の商品を輸出し、深圳で最初のRCEP承認輸出業者となりました。沙彼高儀器(深圳)有限公司(ZOBELE INSTRUMENT)は主に日本へ車用の芳香剤を輸出し、従来日本向けは3.9%の輸入関税が課されていましたが、RCEP実施後、輸入関税率は3.5%に引き下げられ、第1四半期において7万人民元近い減税となり、通年では100万人民元の関税削減を享受できる見込みです。

 深圳RCEPサービスセンターの開設は、企業が加盟国間の関税譲許や貿易円滑化措置にいち早く精通し、有利な製品の輸出と優良な商品の輸入を拡大することに役立ちます。また企業が原産地累積制度を有効に活用し、中間製品の生産を拡大し、投資協力を強化し、地域の産業チェーンとサプライチェーンの構築に深く関わるよう導くことに資することができます。そして企業が投資とサービス産業の自由化のチャンスを模索し、ハイエンド製造業と高付加価値サービスの一体的発展を実現し、バリューチェーンにおける地位を向上させることができます。また、地域内の国際的循環をさらにスムーズにし、企業が国際的競争や協力に参加するために外部環境を最適化することにつながります。さらに、企業が競争意識を高め、貿易救済規則を有効に活用し、国際市場の開拓に貢献し、国際競争と協力の面において新たなアドバンテージを培うこともできます。

 

 

【参考資料】

 

・深圳RCEPサービスセンター開設 国際市場開拓のための企業向けサービスをスタート

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

免責事項:

  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
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