外資系企業参入のための特別行政措置(ネガティブリスト、2021年版)のご連絡
外資系企業参入のための特別行政措置(ネガティブリスト、2021年版)は、国家発展改革委員会より2021年9月18日の第18回委員会にて審議・採択され、党中央及び国務院の同意を受け、2022年1月1日より施行されます。
Contents
1. 外資系企業参入のための特別行政措置(ネガティブリスト)とは
外資系企業に適用する全国的な管理措置リストのこと。
近年毎年改定しており、同リスト上の禁止・制限類が徐々に削減されている。(中国語名:外商投资准入特别管理措施,负面清单(2021年版))
中国国内企業と外資を含む全ての企業などに適用する市場参入ネガティブリストもあり。
ネガティブリストは地域によって以下二つあり
①全国版ネガティブリスト (以下「ネガティブリスト」)
②自由貿易地域版ネガティブリスト (Free TradeZone、以下「FTZネガティブリスト」) *
2. ネガティブリスト2021版について
2022年1月1日(土)より適用。
国家発展改革委員会と商務部は党中央と国務院の同意を得て、2021年12月27日(月)に政令第47号と第48号を公布。
同時に2020年版は廃止。
2020年版と比べて全国版で33条⇒31条、FTZ版で30条⇒27条に削減。(削減率は6.1%、10%。)
2021年は第14次五ヵ年の最初の年であり、また中国がWTOへの加入20周年でもある。高水準の開放性を促進し、質の高い経済発展を促す。
3.2020年版と比較しての主要変化
⑴ 製造業の開放性を促進。
自動車製造分野⇒乗用車製造における外資比率の制限と、同一の外国投資家が中国に2社以下の合弁会社を設立して類似の自動車製品を生産することができるという制限を撤廃。
放送テレビ設備製造分野 ⇒衛星テレビ放送の地上波受信設備と主要部品の生産に対する外資規制を解除し、国内投資と外資の整合性の原則に則って管理する。
FTZ版ネガティブリストに記載される製造業の項目がゼロに。
⑵ FTZでのサービス産業参入自由化を模索。
市場調査の分野では、中国側の管理が必要なラジオやテレビの聴取・視聴調査を除き、外資の参入規制が撤廃。(以前は合資である必要有)
社会調査の分野では、外資系企業による社会調査への投資可能に。
*但し、中国側の出資比率は67%以上、法定代理人は中国国籍であることが必要
⑶ ネガティブリストの精度向上
ネガティブリスト説明六に、「外資参入のネガティブリストで禁止されている分野の事業を行う国内企業が海外で株式を発行し、売買のために上場する場合、関連国家当局の認可を受けるべきである。外国人投資家は企業の経営に参加してはならず、出資比率は、外国人投資家の国内証券投資に関する関連法規を参考に実施する」を記載。
CSRC*と関連主管庁はネガティブリストで禁止されている地域の事業を営む国内企業の海外上場・融資
を、必要に応じて的確に管理することによる。
なお、「関連国家当局の認可を受けるべきである」という内容は、国内企業の海外上場におけるネガティブリスト禁止の非適用に関する審査・承認について指し、国内企業の海外上場を審査する活動そのものではない。
⑷ ネガティブリストの最適化
ネガティブリスト説明一に「市場参入ネガティブリストの関連規定は、 国内外投資家に一律に適用されるものとする」を追加。
⇒本ネガティブリストと市場参入ネガティブリストをつなぐため。
ネガティブリスト説明三に「中国に投資する外資系企業は、本ネガティブリストの関連規定を順守すること」を追加
(外商投資法およびその施行規則に基づく)
*FTZ(自由貿易地域):Free Trade Zoneの略称。輸出入貨物に関税を課さないなど、税法上の優遇を受けている地域。貿易や投資の面でWTOの関連規定よりも有利。中国語名:自由贸易试验区
*CSRC:China Securities Regulatory Commissionの略称。中国証券監督管理委員会。国務院直属の委員会。法律、法規、国務院の授権に基づき、国家証券先物取引所の監督管理を一元化し、証券・先物市場の秩序を維持し、合法的な運用を保証する。中国語名:中国证券监督管理委员会、证监会
【参考資料】
PDF:外商投资准入特别管理措施(负面清单)(2021 年版)
中华人民共和国商务部/国家发展改革委 商务部发布2021年版外资准入负面清单
自由贸易试验区外商投资准入特别管理措施(负面清单)(2021 年版)
自由贸易试验区外商投资准入特别管理措施(负面清单)(2020 年版)
JETROの外資にも適用の「市場参入ネガティブリスト」の改定案発表
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