「GoGBA」ワンストップ・プラットフォームスタート　企業の大湾区での発展を全面的に支援【大湾区情報レター Vol.15】　　

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

6月10日、香港の準政府機関、香港貿易発展局（HKTDC）は広東省と共同で「GoGBAワンストップ・プラットフォーム」を正式に立ち上げました。このプラットフォームは、中国のSNSアプリWeChat（微信）のミニプログラム（小程序）をメインプラットフォームとして使用し、香港及び海外の企業が大湾区でチャンスをつかみ、マーケットを拡大するために、

①情報

②トレーニング、コンサルティング

③アクティビティ、サポートプラットフォーム

といった３つの主要サービス分野を通じて、全面的なサポートを提供します。

GoGBAは広東省及び大湾区の各市政府や関連部門と協力し、マーケットに関する政策や情報のほか、優遇補助金及びビジネス支援など大湾区で重要な経済・貿易情報を発信していきます。また、その他にもヘルスケア情報、越境交通、地図、公共サービス、個人に関わる税金の情報など、越境するビジネスマンにとって出張時に役立つ情報のサービスツールとなっています。

また、GoGBA以外に、HKTDCの深圳事務所に新たに「HKTDC大湾区サービスセンター」を増設することも発表されました。香港のHKTDC中小企業サービスセンターと連携し、中小企業が大湾区でビジネスを展開するための実践的な知識やスキルを取得できるよう、ビジネス情報の提供や相談窓口の設置、定期的な研修・交流活動を行っていきます。

一方、HKTDCは、深圳（前海）、広州（南沙）、珠海（横琴）、東莞、中山などの大湾区都市と協力協定を結び、これらの都市に「GoGBA香港ビジネスサービスステーション」を設置し、香港の中小企業が大湾区でのビジネスチャンスを探ることを支援していきます。

GoGBAの発表会では、香港や外資系企業の代表者が招かれ、香港というプラットフォームを通じて深圳や大湾区の都市に進出した際の成功体験を語りました。

固形の食品廃棄物を有機性の廃水に変える食品廃棄物処理技術ソリューションを現地で提供しているカナダのORCA社は、

「第14次5ヵ年計画では、食品廃棄物処理の発展についても言及されており、中国本土の市場が将来的に大きな可能性を秘めていることを示しています。 香港では資本の流れが自由であるためここに地区本部を開設することは、資金調達の面で中国本土市場に参入するための理想的な足がかりとなります」

と、アジア太平洋地域総経理のチョイ・ライミン氏は述べています。

Dailywin Watch（東莞得利鐘錶有限公司）総経理、ラウ・ヤン氏によると、同社は1980年代に東莞に工場を開設し、香港本部では輸出入の物流や会計関連業務を担い、設計・製造・販売は主に東莞で行っており、 長年にわたり、独自のブランドを立ち上げ、常にイノベーションを推し進めてきました。新型肺炎の影響を受け、オンライン化と国内販売の拡大を主な開発戦略とし、国内のKOL（キーオピニオンリーダー）と協力し商品をライブで紹介するなど、新しいソーシャルコマースの小売モデルを作り、中国本土市場の開拓に成功しています。

【参考資料】

・HKTDCの「GoGBA」ワンストップ・プラットフォーム本日スタート：三大サービスで香港企業の大湾区ビジネスチャンス開拓を全面サポート

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

本記事の目的：

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

免責事項：

1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
2. 青葉コンサルティンググループ及びその傘下の関連会社は、本報告書における法律、法規及び関連政策の変化について追跡報告の義務を有するものではありません。
3. 法律法規の解釈や特定政策の実務応用及びその影響は、それぞれのケースやその置かれている状況により大きく異なるため、お客様各社の状況に応じたアドバイスは、各種の有償業務にて承っております。

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。