【中国】失業保険料・労災保険料の段階的引き下げ政策の延長 ー 広東省政策と国家政策の違い
2023年3月29日、中国政府(人力資源社会保障部 財政部 国家税務総局)は、「失業保険料率・労災保険料率の階段的な引き下げ政策に関する問題の通知」(以下、「通知」)を発表しました。
当通知は、企業の負担を軽減し、また雇用の安定を促進することを狙いとしており、失業保険料率は、2017年1月1日~2023年4月30日の期間において、段階的に料率が引き下げられ、最終的に1%(企業負担分と個人負担分の合計)の納付率が適用されていました。
当初の適用期間はこれよりも短かったのですが、数回の延長により該当機関は伸びており、今回もこの「通知」により、1%の失業保険料率の適用期間が、さらに2024年12月31日まで延長されることになりました。
また、労災保険料率の段階的引き下げ政策も同様に継続となり、適用期間が2024年12月31日まで延長されることになりました。
その後、「通知」に基づいて、広東省政府が広東省の実際の状況に合わせた、失業保険料率・労災保険料率の段階的引き下げに関する意見を発表しました。
当意見は国の政策とは異なり、広東省の納付率は、下記の通りとなります。
Contents
失業保険について
広東省政府 |
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適用期間 | 2016年3月1日~2023年4月30日 | 2023年5月1日~2024年12月31日 |
一般企業 | 0.8%(個人負担0.2%、合計1%) | 0.8%(個人負担0.2%、合計1%) |
失業保険変動料率
適用可能企業 |
2013年試験区実施、2018年広東省全地域で実施。
近年適用されていた変動料率は0.64%、0.48%と0.32%であった。 |
変動料率政策である、0.64%,0.48%,0.32%の変動料率は適用不可となり、一律0.8%が適用されることになる(実質負担増)。 |
労災保険について
国家政府 | 広東省政府 |
2023年5月1日より、労災保険料率の段階的引き下げ政策を継続的に実施し、
実施期間は2024年12月31日まで延長。 |
広東省の労災保険剰余基金の状況に合わせ、労災保険料率の段階的引き下げ政策は2023年4月30日までとする。 |
広東省の失業保険や労災保険については、今後新たな政策公布が期待されていますので、また最新の情報が発表されましたら、共有させていただきます。
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