個人所得税関連優遇政策の継続実施に関する公告【ニューズレター Vol.93】
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として、青葉グループの広東省広州市天河区に拠点を構える弁護士事務所より作成しております。
【背景】
企業のイノベーション発展と資本市場の対外開放を支援するため、一部の個人所得税関連優遇政策の継続実施が明確にされた。
【影響】
個人所得税に関わる優遇政策の継続実施は、労働者と企業が利益を共有するモチベーション向上制度の構築を支援でき、企業の人材確保及び人材の活用にとって有利である。
【主要内容】
企業のイノベーション発展と資本市場の対外開放を支援するために、下記の個人所得税の関連優遇政策の延長継続が明確にされた。
一、「財政部及び国家税務総局による年一回賞与等の個人所得税優遇政策施行の延長継続に関する公告」(財政部、国家税務総局公告[2021]42号)に規定した上場企業ストックインセンティブの個別課税計算の優遇政策[1]は、2023年度1月1日より2023年度12月31日まで継続実施する。
二、「財政部、国家税務総局および証券監督管理委員会による、上海-香港、深セン-香港の株式市場取引の相互運用メカニズムおよび本土と香港のファンドの相互承認に関連する個人所得税政策の継続実施に関する公告」(財政部、国家税務総局、証券監督管理委員[2019]93号)の中に規定した個人所得税優遇政策[2]は、2023年度1月1日より2023年度12月31日まで継続実施する。
[1] 上場企業ストックインセンティブの個別課税計算の優遇政策:中国納税居民が取得した上場企業のストックインセンティブ収入は、関連政策条件に合致する場合、当年の総合所得に算入せず、単独で納税額を計算する政策
[2] 当個人所得税優遇政策:本土における個人投資者が、「滬港通(上海・香港ストック・コネクト)」、「深港通(深セン・香港ストック・コネクト)」を通して香港取引場の上場株式の投資・譲渡によって得た所得、及びファンド相互承認を通して香港ファンド部分の売買によって取得した所得は、個人所得税が免除される。
【法規リンク】
- 財政部、国家税務総局による個人所得税の優遇政策の継続実施に関する公告
- 上場企業ストックインセンティブに係る個人所得税の優遇政策
- 「財政部、国家税務総局および証券監督管理委員会による、上海-香港および深セン-香港株式市場取引の相互運用メカニズムおよび本土と香港のファンドの相互承認に関連する個人所得税政策の継続実施に関する公告
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