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中国人民銀行等5部門:証券業金融機関の香港での資金調達許可へ【大湾区情報レター Vol.55】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。


 

 

 

 

 中国人民銀行は、中国銀行保険監督管理委員会(China Banking and Insurance Regulatory Commission)、中国証券監督管理委員会(China Securities Regulatory Commission)、国家外国為替管理局(State Administration of Foreign Exchange)および広東省人民政府とともに、金融自由化とイノベーションを促進し、中国本土、香港、マカオの金融協力を深め、協力区の建設を促進すべく「金融支援横琴広東マカオ深化協力区建設のための意見」「金融支援前海深圳香港現代サービス産業協力区の改革・開放全面深化に対する意見」を共同で発行しました。

 

証券業金融機関が香港で直接融資可能に

中国本土の報道によると、証券業金融機関*が香港で直接融資を開始することが許可されるようになります。前海協力区内の証券会社や先物取引会社が海外上場などのクロスボーダー融資を通じて資本金を補充できるようにするため、前海協力区内企業が香港(オープンエンドファンド型企業やリミテッドパートナーシップファンド等)のプラットフォームを利用して資金調達や海外事業を展開することや、不動産投資信託ファンドを利用して優良不動産やインフラプロジェクトの上場や資金調達を行うことを法律に基づいて支援します。また、特定種類のビジネスに関して、今後前海協力区の先物取引会社が海外子会社のためにクロスボーダー担保、信用補完支援、対内・対外融資などを提供することを検討します。また、今回の発表にて、前海協力区のファンド会社が、中国本土と香港の間で上場投資信託(ETF)の相互リンクや公募証券投資ファンドの相互認証に積極的に参加することを支援すると述べられました。
*ここで言う中国の「証券業金融機関」は、証券会社、証券投資ファンド管理会社、先物取引会社及び投資コンサルティング会社を指します。

 

香港の金融機関を対象に銀行業、証券業、保険業の業務開放を拡大


 香港を中心とした中国本土以外の金融機関が前海協力区に商業銀行、金融管理子会社、消費者金融会社、年金管理会社を設立することが認められるようになります。これにより香港の適格銀行が前海協力区に支店を設立し、中国本土でのビジネスを展開することが可能になります。また、中国本土以外の金融機関が前海協力区に証券会社、公募ファンド会社、先物取引会社、ファンド販売会社、生命保険会社、損害保険会社、保険持株会社など様々な金融関連会社を設立することも可能となるなど、金融業界における業務開放が拡大されることが述べられています。

 

 

 

 

【参考資料】

 

・中国人民銀行等5部門:証券業金融機関の香港での資金調達許可へ
 (香港経済日報 2月23日)

 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

免責事項:

  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
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